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快眠できる!マットレスの選び方

photo credit: jjbers Mattress Firm (Killingly Commons) via photopin (license)

ベッドマットレスは大きな買い物です。これは大きさも金額も使用感も含めて大きな買い物と言えます。
搬入・搬出・設置や部屋での専有面積の問題、商品として金額的にも高額なものも多い、さらに、一度購入したら簡単に返品や交換ができにくいこともありますが、しばらく使用してみないとすぐにご自分に合っているのか、別のものにした方がいいのか判断が付きにくいことなどが主な要因だと思います。

「毎日使用するものだから、納得が行くものを選びたい。」
この思いはベッドマットレスだけに留まりませんが、何日か使用して自分に合わないと思ったときの落胆は数ある商品の中でも大きいのではないでしょうか。

ベッドマットレス(=以下 単にマットレスとします。)は、使用者の体格・年齢・寝姿勢・嗜好によって異なります。
当たり前のことですが、ベッドマットレスは寝姿勢を支える要です。これは当然ですが、寝姿勢を支えるだけでは良いベッドマットレスとは言えません。
人間の体は、立っている時は重力が体幹の真下へ一定方向に働きますが、横になると頭部・胸部・臀部へと3箇所が体圧として重力を受けるような状態になります。
体圧分散はこの3箇所に重点的にかかっている重力を分散しないとうっ血状態となり、しびれを引き起こし、やがてコリを引き起こします。この状態になる前に不快感を感じて寝返りを起こします。そして、寝返りをした状態でまた、不快感を感じて、寝返りを起こす。この繰り返しが多すぎると不眠や覚醒に繋がって熟睡を阻害する要因の一つとなります。これは硬すぎるマットレスを使用した場合は特に、体圧(=重力)が掛かる面積が小さくなることで体圧が高くなります。
寝返りは一般的に一晩で20回以上行うこともありますが、あまり多すぎると疲れてしまい、朝起きた時の疲労感の原因になります。柔らかすぎるマットレスでは沈み込み過ぎたことにより不自然になった寝姿勢を支えようと筋肉に無意識に力が入ることでコリが生じます。特に腰痛の症状はこの傾向が顕著です。寝返りが、自分の好みの寝姿勢、取り分け入眠時に楽な姿勢と睡眠時の姿勢が長時間取れなければ不快と感じ、これも不眠の原因になります。

Contents

マットレスの種類

ベッドマットレスはスプリングマットレス・連続スプリングマットレスとノンスプリングマットレスの三種類に大別されます。
従来から多くのベッドにマットレスとしてスプリングマットレスは採用されてきました。
スプリングマットレスは硬鋼線(=こうこうせん)のワイヤーで作られたたくさんのスプリングコイルを中材として使用したマットレスで、次の3種類の形態があります。
・ボンネルコイルスプリング
・連続コイルスプリング
・ポケットコイルスプリング
どの形態のマットレスも並べたスプリングコイルの上部または、上下部両面にクッション素材であるウレタンフォーム・綿・フェルトなど各社独自の素材を詰めて寝心地を調整しています。そして、それらをキルトがほどこされた厚い布で覆われています。しっかりとした形状である反面、大きなサイズになると可搬性はありませんので運び込みには十分注意する必要があります。スプリングマットレスは耐久性が高く、寝心地も比較的長い時間維持します。

ノンスプリングマットレスはしばしばノンコイルマットレスとも呼ばれ、その名の通りスプリングコイルは使われていませんl。
海外ではフォームマットレスと呼ばれており、発砲する素材からできています。現在国内で主に流通・取り扱いのあるフォームマットレスは以下の4種類です。
・低反発系ウレタンマットレス
・高反発系ウレタンマットレス
・ポリエチレン樹脂系マットレス
・ラテックスフームマットレス
単一の中素材を使用したものがほとんどですが、これらの素材を複合的に組み合わせて身体の部位に合わせた減衰量を調整するものもあります。包み込むような寝心地感を持つものや押し返すような寝心地など、腰など患部を持つ方に好まれます。湿気によって劣化しやすいものもありますのでご注意ください。また、ラテックスフォームマットレスは天然ゴムを使用していますのでアレルギーをお持ちのご利用はおやめください。

選ぶときのポイント

ベッドを選ぶときに、素敵なデザインや豪華な仕様に目を奪われがちですが、寝心地を決定するのはあくまでもマットレスです。ベッドを購入する場合、ベッドフレームとマットレスはセットで販売されていることが多く、マットレスのグレードや素材の品質により値段が大きく異なります。マットレスは購入前に実際の商品を見て、触って、寝てみて適合性を確かめることが基本です。
マットレスの主流はスプリングコイル系のマットレスですが、最近ではスプリングコイルを使わないノンスプリング(=ノンコイル)系マットレスも徐々に浸透してきました。身体の一部分だけ沈み込まない。マットレスの硬さや柔らかさは使用者の体格や寝姿勢によって大きく違います。

スプリングコイル系マットレスもノンスプリングマットレスも選ぶときのポイントは同じです。

ポイント
体圧分散ができる物
寝返りが楽にできる物

外見からの評価ポイント

スプリングマットレス・ウレタンフォームマットレスは家庭用品品質表示法商品ですので、タグなどに品質表示がされていることを確認しましょう。
また、JISマーク(日本工業規格)の表示がされていることを確認しましょう。海外製品の粗悪なものは新しいマットレスなのに寝る度にきしみ音がしたり、スプリングコイルの上の直接体に当たる部分の詰め物が極めて薄く作らているものもあります。
寝床面の生地が張っていて押してみても生地に寄れなどが残らないもの
最近では抗菌・防ダニ・防臭など特殊加工が施されているものもありますので必要があればご確認ください。
マットレスサイズを確認する
国内製品であればマットレスサイズは大体呼称サイズは大きな違いはありませんが、特に輸入商品ではサイズを確認しておかないと、マットレスカバーやベッドフレームの大きさが合わないことがあります。

寝姿勢での評価ポイント

体重や体型により同じマットレスでも評価は違います。体重が重い方は硬めのマットレス、体重の軽い方や高齢の方は柔らかめに感じるマットレスが良いでしょう。このようにベッドのマットレスは実際に寝てみて評価することが必要です。
また、ご使用の枕によってベッドマットレスは使用感が変わり選択するマットレスも変わってきます。
さらに、就寝中の寝姿勢も様々ですが基本はやはり仰向けに寝た状態で行う必要があります。これはあお向けの姿勢が寝姿勢の基本であり、睡眠の満足度が高いからで、特に成長期のお子さんのマットレスの場合は、正しい寝姿勢を保てることを考えて選ぶ必要があります。
寝返りがしやすいことも重要な条件です。寝返りがし難いと覚醒を促してしまったり、より消費するカロリーが多くなるため、朝起きた時に疲労感を感じるなどこれも睡眠の満足度を下げる要因になります。

 

スプリングマットレス

ボンネルコイルマットレス

コイルスプリングが連結されている構造のマットレスで、面で身体の体圧分散をする構造です。ポケットコイルよりも硬めのものが多く、通気性はポケットコイルよりも優れています。マットレスの硬さは硬鋼線の硬さと太さ、コイルスプリングの数で決まります。これらの規格はタグに表示されていますので参考にしてください。
寝心地は比較的硬めで体格の良い方や体重のある方に向いていますが、ダブルサイズなどで複数で使用すると、振動が伝わってしまうので熟睡できないというのが定評です。

ポケットコイルマットレス

上記のボンネルコイルは点で支える構造のマットレスです。体の凹凸にフィットして体圧を分散します。寝返りなどの動きの振動が伝わりにくいので、複数人でご使用になることに適しています。ボンネルコイルマットレスよりも柔らかく「ふんわり」と身体を支えてくれる特徴がありますが、体重の重い方がお使いになると体圧のかかる部分が沈み込み過ぎてしまう場合があります。ほかのスプリングコイルマットレスに比べスプリングコイルが不織布などで一つ一つ包まれているので通気性が低いです。個々のスプリングコイルが体型に沿って減衰するので常時体圧が掛かる部分に劣化と復元力の偏りができるなど、耐久性は低くなります。また、値段が高めでスプリングコイルマットレスの高級種と考える方がいますが、構造上の理由で個々の素材が必ずしも高品質というわけではありません。

連続コイルスプリングマットレス

連続コイルスプリングマットレスは一本の硬鋼線のワイヤーで連続したスプリングを製造し、それを組み合わせて一枚のマットレスにする手法です。非常にしっかりしており、スプリングコイルマットレスの中では一番寝心地が硬めだが、マットレス全体で身体を支える構造のため耐久性に優れていて、通気性も良い。耐久性を重視したマットレスです。

ノンスプリングマットレス

近年特に活発な宣伝活動が行われており、それに伴い人気商品のジャンルになっています。
素材による性格の違いがあり、製造メーカーによる調整も様々なバリエーションがあります。
厚さによって用途の違いがあり、薄いマットレスはオーバーレイマットレスまたはマットレストッパーと呼ばれ、上記のスプリングマットレスの上や和式の上敷布団の上に敷いて、体圧分散や寝心地の調整に使われます。
また、厚いものはベッドマットレスや上下敷布団の代わりに利用されています。
低価格のものから高価格のものまであり、性能も様々です。特に通信販売を通して、販売と購入が盛んですがトラブルも多いので信頼された販売者から購入することを強くお勧めします。
ノンコイルマットレスは一般的にスプリングコイルマットレスより耐用年数が短いく、復元力が劣化しやすくなるものもありますので、用途をよく考えてコストパフォーマンスと合わせて購入することをおすすめします。

ウレタン素材マットレス

高反発マットレス
比較的軽量で反発性に優れています。この性質を利用して、体圧分散と寝返りのしやすさが特徴です。また、マットレスに特殊なホール加工を施したり、気泡を大きくする加工を実施して通気性をよくしているものもあります。マットレスとしては硬めですので体重による選択が必要です。

低反発マットレス
表面を強く押すとゆっくり復元するマットレスです。体圧分散性に優れ、フィット感に則した寝心地の良さを提供します。
ほかの寝具と比べ重量があることと吸放湿性が低いので防湿パッドの利用や陰干しなどの対策が必要です。

ポリエチレン樹脂マットレス・高反発ファイバーマットレス

高反発マットレスです。太いポリエチレン樹脂の糸が複雑に絡まったような独時の構造で通気性が良く、軽量な素材です。洗濯ができる清潔さが人気のマットレスです。非常に安価なものもありますが品質には十分気を付けてください。

ラテックスフォーム

天然ゴムを原材料として発泡させたものです。耐圧分散や抗菌作用に優れています。海外では案外古くから利用されていたようですが、日本国内では通気性の問題により利用者は少なかったのですが、近年この通気性を改良して少しづつ人気が定着してきました。ゴムアレルギーをお持ちの方は十分ご注意ください。

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