ベッド マットレス

ベッドはマットレスのサイズ

投稿日:2018年5月31日 更新日:

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マットレスを選ぶために考えておきたいこと

 

ベッドサイズと部屋のレイアウト

「ベッドで寝る!」と決めて始まるベッドの選び方、マットレスの大きさが重要です。
まず最初に決めなければいけないのは、設置場所とベッドのサイズです。一般的にはベットの大きさと言ったら、ベッドフレームの大きさを思い描くのが普通です。
しかし、一番大切なのはマットレスのサイズ。ベッドを設置する場所や設置サイズがあらかじめ決まっているなど、特別な場合を除き眠りの質を決定付けるマットレスのサイズが決まってから、そのマットレスに合ったベッドフレームを決めるという流れが堅実的なプロセスです。部屋の大きさとベッドサイズはとても重要な関係性を持ちます。部屋のレイアウトでもベッドはインテリアとしても設置面積が他のインテリアと比較して専有面積も大きいですし、何よりも存在自体によって「ベッドルーム・寝室」と呼ばれるようになってしまいます。

設置の計画性

ベッドの設置では、「ベッドが室内に入るかどうか」の問題だけではなく、ベッドを設置することによって、「他の家具の機能に支障が無いか」ということは忘れがちになってしまいます。例えばベッドを置いたことにより、クローゼットの扉を開けることが出来なくなったり、ドレッサーの椅子が引き出せなくなったり、最悪、寝室のドアが全開に開けなくなるなんてこともあります。さらにお子様をお持ちの方は、ベッドを窓際に設置した場合、ベッドマットレスの高さが窓枠より高くなりお子様が窓から落ちる可能性があります。また、見逃しがちですがベッドとベッドの隙間、ベッドと壁の隙間など、小さなお子様が落ちたり、入り込んで重篤な事故に繋がった事例もあります。どんなに大きな部屋にベッドを設置してもベッドの大きさを考えると、もはやベッドは部屋の環境を支配するものとなり、ベッドを置いてからそのほかの家具の配置を考えたほうがスムーズに進見ます。ですから、少し先のご自分やご家族の未来を想像して購入前に注意深く計画することをお勧めします。

マットレスの大きさ

なぜマットレスの正確なサイズに注意しなけれがならないのか?
ベッドフレームによってはサイドフレームやヘッドボード、フットボードが床板(マットレスをじかに置く板)より高いものがあるので、収まり切れない場合や隙間が空いてしまう場合があります。特に、ロフトベッド、二段ベッド、介護用ベッドなどではベッドフレームや手すりなどにより必ず制約を受けます。また、デザイン性の高いベッドフレームを購入してもマットレスのサイズが合わない場合は見た目も悪く、デザインも生きてこないでしょう。さらに、ベッドパッドやシーツなどもある程度余裕をもって作られていますが、クイックシーツやボックスシーツがマットレスを収納できないほどサイズが小さい場合などはこれも失敗ということになります。
「海外で素敵なシーツを購入したが、サイズが合わなかった。」などという話はよくあります。

マットレスの呼称とサイズは一定ではない

国産品はJIS(日本工業規格)基準に必ずしも準拠してはいませんが、業界基準でほぼ大差はないようになっています。また、輸入されたベッドマットレスも日本市場向けの商品はこの業界基準に準拠したものが多く販売されています。しかし、海外の商品が直接輸入された製品ではマットレスのサイズが大きく違うものがあるので注意が必要です。

日本工業規格 JISから引用

マットレスの大きさ JIS規格 JIS S 1102:2004から引用

 

マットレスの長さ

マットレスの長辺を長さ・短辺を幅、厚みを高さとした場合、国内製品であれば長さは通常195cm、ロングサイズと呼ばれる長身の方に対応するものは205cmとして取り扱いをしています。さらに、一部のメーカーでは最近の個性の重視を反映して、210cmまたはそれ以上の長さのものや、「ショートサイズ」として長さ180cm程度の物を製造や販売しているメーカーや店舗もあります。ショートサイズは子供用や介護ベッド用のサイズに見られます。
ただし、各社のベッドマットのカテゴリーやシリーズのコンセプトによってラインアップのあるものとないものがあります。
輸入品の場合は概ね長さは通常サイズで195cm~200cmの物が多くなっています。

マットレスの幅

マットレスの大きさを表す「シングル・セミダブル・クイーン・キング」などの呼称はあるもののサイズはメーカーなどによりまちまちです。マットレスのサイズの根拠は、人間の肩幅は通常40cm~50cmであるといわれています。この肩幅に寝返り分として、左右に半身ずつ寝返り幅(20cm~25cm)×2を加算して、80~90cmと設定されたのがシングルサイズと言われています。通常であればベッドフレームの床板(床板)のサイズがマットレスのサイズになります。しかし、肩幅の通常値や寝返りの幅にしてもこの値よりも小さくあるいは大きくなることは当たり前です。そしてこのマットレスはサイズに余裕があるほどゆったりと寝られると言われ、購入時には必ず大きめのサイズを薦められます。つまり、睡眠の質にも関係していることになります。

マットレスの高さ

マットレスの高さも様々です。薄いものだと7cm程度から40cmを超える物まであります。設置位置に配慮することも大切ですが、宮付きのヘッドボードでは使い勝手を、ロフトベッドや二段ベッド、介護用ベッドではや安全性も十分注意する必要があります。
このマットレスの高さこそが「睡眠の質」に大きな影響を与えるものです。

ベッドサイズの呼称と基本的なサイズ

ご存知のようにベッドのサイズには呼び方があります。しかし、サイズの呼称は同じでも実際には様々な実寸サイズが存在します。
当然、呼称だけをもとに商品を選択すると思わぬ失敗をします。
下記に一般的な呼称とマットレスメーカー公表のサイズを表示しました。

国内販売 マットレスのサイズ

国内販売 マットレスのサイズ メーカー公表値集計 【単位cm】

「シングル」「セミダブル」「ダブル」は各メーカーともあまり大きな差はないのですが、「クイーン」「キング」では20cm余もの大きな差が出るのはメーカー各社が一人に必要な快適な睡眠をとるための幅の考え方や提案の違いだと考えられます。このため「クイーン」と「キング」サイズを複数用意しているところもあります。

実際、夫婦で寝るのか子供と添い寝をするのかなどによってもマットレスの幅には大きく影響してきますし、同室内にベビーベッドを置くかどうかによっても違うでしょう。また、ベッドのメンテナンスのしやすさなどにも関係が出てきます。ベッドを長持ちさせるためには「マットレスのローテーション」という定期的にマットレスを上下裏表を交換して、平均的に使用することを推奨されています。
しかし、マットサイズが大きくなってくると重量も大きくなってくるのでますますメンテナンスが困難になります。そこで「セミシングル」タイプのマットレスを2枚組み合わせて利用する方が増えています。この2枚のマットレスを組み合わせる方法は近年始まったわけではないのですが、最近各社がより大型のマットレスを勧めることとも二台のマットレスを連結するための仕組みと連結部分の寝心地の補完の技術が向上したためかもしれません。

マットレスのサイズの考え方

□セミシングル

一番小さなサイズで、国内メーカーでは製造販売数が他のサイズに比べ少なく、 独自の名称で呼称しているメーカーもあります。基本的には中高校生までのお子様または、小柄な女性向けを想定しているサイズです。年齢的には範囲内でも大柄なお子様では狭いと思われます。またクイーンサイズの半分と定義している場合もあります。 コンパクトなサイズなので比較的小さなお部屋でも圧迫感がなく、その分ベッド以外の面積を有効に使えます。また、二段ベッドやロフトベッドはこのサイズが多いです。

□シングル

1人で寝る一般的なサイズです。国外ではツイン(Twin)といわれるサイズで、基本的には二台設置することを想定したサイズと呼称です。 種類も豊富でベッドフレーム・マットレス共に様々なバリエーションがあります。 呼称は同じでも国内・輸入商品・またメーカーによってサイズはまちまちですのでサイズは詳細に認知しておく必要があります。 個室で一人用のベッドを想定したサイズです。身長175cm・肩幅50cm前後を基準として設定されたサイズです。寝返りするための幅が少ない場合があるので、大柄な方や寝返りが激しい方では幅が足りないかもしれません。 このシングルサイズのマットレス二台を横に並べてクイーンサイズやキングサイズ相当としてベッドフレームに置くこともあります。この場合マットレス同士の隙間が気になる場合「隙間スペーサー」をご利用なさると快適です。

□セミダブル

サイズの中で一番人気があるのがこのセミダブルです。シングルサイズより幅が平均的に20cm広く、一人で寝ると寝返りしたときに余裕ができ、ゆったりと寝ることができます。近年ではベッドの上でスマートフォンやタブレットを操作したり、本を読むなど国内でも欧米並みに長い時間利用されるようになったことを受けてゆとりのあるこのセミダブルのサイズの人気が出ているようです。 狭い部屋ではかなりの圧迫感がありますが各メーカーも一人用にセミダブルを進める傾向にあり、多くの商品が出てきました。

□ダブル

ダブルサイズは二人並んで寝ることを想定したサイズです。幅が140cmあり、平均的な肩幅を約50cmとすると丁度二人分ピッタリのサイズです。夫婦で寝ることを考え、女性の肩幅が40cmとしても10cmの余裕しかありません。実際に寝てみるとお分かりになると思いますが、かなり狭く隣の方の圧迫感さえ感じます。細身同士のご夫婦であれば快適とはいかないまでもサイズ的には可能でしょう。また、マットレスが一つタイプがほとんどでマットレスの搬入を考えて選択する必要が出てきます。さらにマットレスのメンテナンスの上下前後の置き換えをする場合も一人では困難です。以上の理由から、ダブルベッドの用途の主流が大柄な方が余裕を求めてお使いになるか、小さなお子様と寝るケースの利用が多く、ご夫婦で寝られる方はクイーンサイズが主流になっています。

□クイーンサイズ

幅が170cm程度の大きさがあります。ダブルサイズより30cm程度(国内のメーカーサイズ)大きく二人で寝る場合に適しています。二人で寝る場合のベッドサイズの主力製品がクイーンサイズに移ってきたのはサイズだけではなく、様々なメリットがあるからです。セミシングルタイプのベッドを二台並べてクイーンサイズにすることができる物やベッドフレームを連結して使用できるもの。夫婦やパートナーで寝心地の違うマットレスを使うことができる。例えばポケットコイルマットレスとボンネルコイルマットレスの組み合わせなど。マットレスのメンテナンスをする場合に比較的容易なこと。後にレイアウト変更の場合セパレートタイプのベッドフレームなら個別に設置できることなどです。マットレスを並べたときの隙間が気になる場合は「隙間スペーサー」または、「隙間パッド」などで補完できます。

□キングサイズ

幅が約200cmサイズのベッドで、さすがにお二人でお休みになっても十分余裕のあるサイズです。小さなお子様もご一緒に。ただし、大きいので導入・配置にはかなり制限がありますし、日本国内の住宅事情では、よほど広いお部屋でもないと存在感が有り余るほどです。ベッドフレームをロータイプやフロアベッドにすることによって圧迫感は減少します。キングサイズのマットレスはシングルサイズ2台分になります。必要に応じて分割タイプもお考え下さい。

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